騒音感受性とは、認知症、消化器疾患、内分泌の乱れなどに伴う「音が気になる感覚」に起因して、体の何処かの部位に疼痛が発生する病気である。また、この現象は犬にも起き得るとされ、痛みを感じ始める音量(閾値)は、ヒトよりも小さいという報告もある(ヒトは130dB、犬は95dB)。しかし、小動物臨床では、音と痛みの関係は明らかになっていない部分が多く、発展途上の研究分野と言える。
そこで、イギリスおよびブラジルの大学らは、音恐怖症、つまり、音をキッカケとして精神的に不安定となる犬20匹を2群(①筋骨格系の疼痛なし10匹、②疼痛あり10匹)に分けて、騒音感受性の有無を調査した。なお、同大学らによると、①よりも、②の方が騒音感受性を抱えている症例が多いとのことで、音を気にしていると痛みを感じることが示唆されたと考えられる。
上記のことから、何らかの痛みを訴える個体の治療方針を決定する時は、防音・消音対策(以前に作成した記事に掲載した一例)を講じることも重要なのかも知れない。

痛みの発生源となる音へのアプローチが、「副作用の無い疼痛管理」を実現させるカギになることを願っております。
参考ページ:
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fvets.2018.00017/full


