犬のリンパ腫は、皮膚、神経、内臓などの様々な場所に発生して、多様な症状を呈する腫瘍であり、無治療では致死的経過を辿る疾患である。ただし、外科手術や長期に渡る化学療法を開始したとしても、生存期間の延長が約束されるわけではない。そのため、既存のプロトコールの見直し、または、新薬の開発(レスキュー療法も想定した)が、常に望まれている。
そこで、アメリカの大学(ジョージア大学、タフツ大学、ウィスコンシン大学、コロラド州立大学、イリノイ大学)と動物病院は、リンパ腫の新薬として期待されるラバクホサジンというプロドラッグの効果について検証を行った。同研究には、多中心型B細胞性リンパ腫と診断された犬、且つ、ドキソルビシンをベースとした治療が施された症例(1週間以上の休薬)が参加している。
研究の結果、供試犬50匹の74%がラバクホサジンに反応するとともに、42%は完全寛解となることが判明した。また、論文によると、1例(重度の肺線維症)を除いて、ラバクホサジンによる副作用は、対症療法で解消できるとのことである。
今後、安全性試験および大規模臨床研究などを経て、一般の動物病院(一次診療)でラバクホサジンが使用できるようになることを期待したい。

副作用を最小限に抑える用法・用量に関して、多くの議論がなされることを、そして、ラバクホサジンを含めたプロトコールが確立することを願っております。
参考ページ:
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/vco.12337/full


