近年、アプリケーション(アプリ)は、パソコン、タブレット、スマートフォンなどに普及しているツールであり、日常生活および学習(世代を問わない多様性あり)をサポートする利便性を実感できるシステムであると言える。また、以前に紹介した通り、アメリカの獣医科大学が、バーチャルリアリティ(VR)を獣医解剖学に導入するという動きを見せている。つまり、人生や生活を豊かにする各種デバイスは、学問を習得するという観点からも、アイデア・使い方次第で「高い有用性」を発揮する可能性を秘めている。
そこで、オレゴン州立大学は、アプリによる獣医学生の学習を効率化する検証を行った。同研究にて用意されたアプリは、X線検査画像を理解するために必要な獣医解剖学の知識を以下の2種類のモードで表示する形式となっている。
◆獣医解剖学アプリの表示モード◆
1.学習モード
2.クイズモード
研究に参加した学生は、①初めにクイズモードに挑戦したのちに、②30分間の学習モードにて獣医解剖学を学習して、③最後に「改めて」クイズモードへ再挑戦するという流れでアプリを利用した。その結果、①に比較して、②を経て実施された③における正当率が有意に上昇することが明らかとなった。
獣医療では、多くの動物種の解剖学を理解して、多様な画像診断(X線検査、超音波検査、内視鏡検査、CT検査、MRI検査など)に臨むことが求められるため、今回採用されたアプリが、「X線検査のための獣医解剖学」に限られることなく、獣医学全般への応用や臨床獣医師用およびペットオーナー啓蒙用(動物を適切な環境・予防医療で飼育するための知識、病気の早期発見に役立つ知識など)のアプリの開発へと発展していくことに期待したい。

獣医学生にとって身近なアイテムを調査・分析して活用することで、学習の効率は飛躍的に上昇することが推測できるため、大学6年間で習得できる知識は現状の何倍にも増やせるのではないでしょうか。
参考ページ:
http://jvme.utpjournals.press/doi/abs/10.3138/jvme.0516-100


