アメリカのミネソタ州にあるVCAチャンハッセン動物病院において謎の痛みを訴える犬の症例が報告された。
9歳のキャッシュという犬で、症状は、食欲が落ちて、動きが鈍くなり、体の左側に痛みを訴えるというものであった。そこで、同動物病院の獣医師は、超音波検査を行った。その結果、左の腎臓内に液体の貯留を認める所見を得た。
ここで疑う疾患は、腎臓に関連する病気が挙げられると思う。しかし、事実は違った。追加検査として、CT検査を行うと、胃内に串状の異物があり左腎を圧迫していることが判明した。外科手術にて摘出したものは、こちらでご覧頂ける。外科手術後の経過は順調であった。
主訴である背部痛から考えると椎間板疾患や筋疾患も鑑別に挙がってきて、超音波検査の結果では腎疾患が疑わしい。CT検査を行わなかったら、胃内異物には辿り着かなかったかも知れない症例であった。
臨床現場において症状や診察の結果で、「謎」が残る症例に遭遇した場合は、全身検索を行う意味でCT検査を検討しても良いかも知れない。
しかし、獣医療においてCT検査は麻酔を必要とする検査である。今後、医療機器の開発が進み、獣医療の分野でも無麻酔でCT検査が可能となれば、解明される「謎」が増えと予想できる。

謎で終わる症状を減らすためにも医療機器の開発が進むことを期待したい。
参考ページ:
http://veterinarynews.dvm360.com/ultrasound-and-ct-key-revealing-mystery-behind-dogs-sore-left-side


