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去勢手術を受けた犬と受けていない犬の行動を比較した研究

投稿者:武井 昭紘

不妊・去勢手術を受けた犬猫を間近に見ていて、ふと思うことがある。手術前と後で性格が変わったのではないかと。それは特に、攻撃性の面で変化があった場合に印象的である。果たして、この印象は主観的な意見にすぎないのだろうか。あるいは、実際にあり得ることなのだろうか。

 

冒頭のような背景の中、ドイツの大学らは、①去勢手術を受けたオス犬115匹と②受けていないオス犬115匹のオーナーにアンケートを依頼し、その回答をデータとして纏める研究を行った。なお、同研究で採用されたアンケートには、ストレス、神経質、攻撃性、感情・社交性のレベルを聴き取る質問票が採用されている。すると、以下に示す事項が明らかになったという。

◆①に見られる行動学的変化◆
・②に比べて①は有意にストレスを受け、不安を抱きやすくなっていた
・超大型犬に比べて小型~大型犬では去勢手術後に分離不安や車内での不安が大きいようであった
・有意に攻撃性が増していた
・特に散歩中の攻撃性が増していた
・他の犬に対する攻撃性は中型~大型犬で増した
・②に比べて①の感情は有意に安定性を欠いた
・②に比べて①ではトレーニング(躾)が有意に難しくなっていた
・②に比べて①の社交性は有意に低かった

 

上記のことから、去勢手術は犬の行動に大きく影響を与えることが窺える。また、その影響はネガティブなものであることも分かる。よって、今後、これらの行動変化を軽減する方法について研究され、様々な病気の予防や過剰繫殖の防止に繋がる去勢手術のデメリットが解消されることを期待している。

大学らによると、「不妊・去勢手術を受けた犬のコルチゾールは受けていない犬よりも低い」と報告した研究があるとのことです
(ストレスに弱くなる原因の可能性がある)。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39199978/


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