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ステロイド剤を投与された犬における糖尿病に関連したマーカーを測定した研究

投稿者:武井 昭紘

イギリスの大学の研究によると、ステロイド剤の投与と犬の糖尿病の発症には関連性があるという。つまり、同剤が投与された犬の体内では、糖尿病という病的現象に傾く何らかの変化が起きていると考えられるのだ。では実際のところ、その変化とは何であろうか。それを明らかにすることは、ステロイド剤の適正使用を再考する上で重要なことである。

 

冒頭のような背景の中、ヨーロッパの大学らは、糖尿病ではなく、且つ、2週間以上に渡ってプレドニゾロンが経口投与された犬を対象にして、彼らのグルコース、糖化ヘモグロビン、フルクトサミンを測定する研究を行った。すると、40匹以上の成犬のデータが集積され、以下に示す事項が明らかになったという。

◆プレドニゾロンが投与された犬の糖尿病に関連した血液検査所見◆
・グルコースは中央値で95.4mg/dL(46.8~165.6mg/dL)であった
・糖化ヘモグロビンは1.6%(0.8~2.7%)であった
・フルクトサミンは265µmol/L(128~388µmol/L)であった
・症例の約16%でグルコースが上昇した
・糖化ヘモグロビンはプレドニゾロンの投与で変化しなかった
・症例の約24%でフルクトサミンが上昇した

 

上記のことから、糖尿病ではない犬にプレドニゾロンを投与すると、グルコースとフルクトサミンが上昇する可能性があることが窺える。よって、今後、この上昇と、ステロイド剤の用量や糖尿病の発症リスクとの関連性について研究が進み、副作用を最少限に抑えたステロイド剤の使用方法が明らかになることを期待している。

プレドニゾロンは0.1~2.3mg/kg/dayで投与されております。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39618192/


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