子猫にヘルペスウイルスが感染すると、①呼吸器症状(上気道)と②眼症状が併発することがある。そのため、①と②を治めるべく、抗生剤や抗ウイルス薬が処方されるのだ。そこで、疑問が浮かぶ。獣医師によって薬剤の組み合わせは変わることが推察される。その状況下において、より効率的な治療とは一体何であろうか。
冒頭のような背景の中、アメリカの大学らは1週~12週齢で、且つ、①②を呈した子猫を対象にして、彼らに③ドキシサイクリン単独の、または、④ドキシサイクリンとファムシクロビルの併用をした治療を適応する研究を行った。なお、同研究には370匹を超える子猫が参加しており、③または④はランダムに適応されている。また、経過の評価は、治療開始から21日目までオーナーが1日1回、獣医師が2回(1日目と21日目)に実施している。すると、以下に示す事項が明らかになったという。
◆①②を併発した子猫に対する③④の効果◆
・軽症の症例では④に比べて③の臨床的回復(①②に起因する炎症が消失)と臨床的治癒(①②が消失)が遅れた
・一方眼症状のみに限ると③④の経過に差は無かった
・軽症で④を適応した子猫の治癒は軽症で③を適応した子猫や重症の子猫よりも4~5日早かった
・③に比べて④では角膜疾患を発症する可能性が低かった
・症状が悪化し研究から離脱を余儀なくなれた子猫5匹は全て③を適応されていた
上記のことから、③よりも④の方が効率の良い治療法だと言える。よって、ドキシサイクリン単独で治療経過が芳しくない子猫を担当している獣医師は、抗ウイルス薬の使用を検討することをお薦めする。

用法・用量はドキシサイクリンが5mg/kg po q12h、ファムシクロビルが90mg/kg po q12hだとのことです。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39485362/


