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犬が不妊手術を受けるタイミングと5つの健康問題の関連性をレビューした研究

投稿者:武井 昭紘

犬の不妊手術にはメリットとデメリットがある。麻酔や手術のリスクもさることながら、同手術は健康問題の予防(メリット)と発症(デメリット)に関連していると言われているのだ。具体的に述べると、主に5つの健康問題が挙がる。①関節のトラブル、②腫瘍(乳腺腫瘍)、③肥満、④泌尿器疾患(尿失禁)、⑤アトピーがそれである。過去を遡ると、実に多くの研究が報告されている。不妊手術を受けるタイミングが早いと腫瘍は予防できるが、関節のトラブルが付き纏う。不妊手術を受けるとホルモンバランスが変わり、肥満になりやすくなる。不妊手術の後に尿失禁を起こす症例が居るなど、様々だ。そうかと思えば、これらの研究を反証する論文も非常に多い。そこで、疑問が浮かぶ。結局のところ、どの研究に信憑性があるのだろうか。実際に臨床現場で問題になるメリットとデメリットはどれなのだろうか。

冒頭のような背景の中、イギリスの大学らは1100件以上の文献をレビューする研究を行った。なお、同研究では、①~⑤と犬が不妊手術を受けるタイミング(思春期前と後)の関連性に着目している。すると、驚くべき事態となったという。関連性が分からなかったのだ。確固たる証拠が無い。それが結論になったとのことである。

果たして、犬の不妊手術のメリットとデメリットに統一した、世界的な見解は生まれるのだろうか。今後、更に研究が進み、誰もが認める結果・見解が現れることを期待している。

犬の不妊手術は乳腺腫瘍の発生率を低下させるが、加齢と偽妊娠(不妊手術後も起きる可能性あり)で乳腺腫瘍のリスクが上がるという研究もあります。

 

参考ページ:

https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0311779


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