犬の変形性関節症(osteoarthritis、OA)に伴う痛みを緩和する抗体医薬がある。Librela®という注射薬だ。同薬の主成分は、痛みを生み出す神経成長因子(Nerve Growth Factor、NGF)に結合するモノクローナル抗体。月1回の注射で1ヶ月間効果が持続することもさることながら、NSAIDに代わる薬剤として期待されている。一方で、猫にもOAが起きることが知られている。犬のOA治療薬Librela®が猫にも適応できるならば、彼らのQOLも改善する。そう思うのは、筆者だけではないものと推察する。
冒頭のような背景の中、2022年1月、アメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)は、猫のOAに対する抗体医薬を初めて承認したことを発表した。商品名はソレンシア。主成分はフルネベトマブ。Librela®と同じく、NGFに結合するモノクローナル抗体だ。月1回の注射で1ヶ月間効果が持続する点も同様。
臨床試験において同薬による治療を受けた猫では、家具にジャンプして乗ること、トイレの使用状況、グルーミングなど、OAを患っていると障害される行動に関するスコアが改善したという。OAに苦しむ猫、その様子を心配するオーナーは日本にも居る。果たして、ソレンシアは世界的に効果を認められ、本国でも普及するか。今後の動向に注視したい。

FDAは、嘔吐・下痢、注射部位の痛み、皮膚炎、掻痒症などの副作用に注意を払うべきだが、これらの理由に投薬を中止する必要はないと述べています。
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