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合言葉は「CAT」~猫とヒトの関係性をより良いものにする3要素~

投稿者:武井 昭紘

猫を飼育しているヒト、猫が好きなヒトにとって、彼らと親交を深めることは「人生を楽しむ命題」である。また、彼らからしてみても、ヒトと仲良くすることはストレスの無い幸せな暮らしの実現に重要なことだと言えるだろう。では果たして、両者の関係性を良好に保つ方法とは何であろうか。その実現を可能とするガイドラインを作成することは、猫の福祉を向上させるキッカケになるものと思われる。

 

冒頭のような背景の中、ノッティンガム・トレント大学らは、①保護施設にて里親を待つ猫100匹と、②猫にとって初対面のヒト120名の協力のもと、①と②の交流を観察する研究を行った。なお、同研究では、猫が1回5分、最大6回の交流を経験し、のべ530回以上の交流がデータ化されている。すると、以下に示す3つのポイントを纏めた、それぞれの頭文字を取るならば「CAT」と表すことができるガイドラインが作成できたとのことである。

◆CAT◆
・C(choice and contorol):
猫がヒトとの接触を選択して、その頻度をコントロールする(猫が近付きたければ近付けて、撫でて欲しければ撫でてもらえる状況)。

・A(attention):
猫が交流を辞めて休憩したいと思っている時の行動に注意を払う。

・T(touch):
気持ち良さそうな様子に注意して触る(主に耳の付け根、頬、顎の下など)。お腹や尻尾の付け根は避ける。

 

本研究においては、「CAT」を心得て猫に接触すると彼らとの交流は深まり、心得ずに接触すると彼らの攻撃性が高まるという結果が得られたという。つまり、猫にヒトと交流するか否かを選ばせて、交流する方法(触られる場所)も時間もコントロールさせることが、両者の関係性を良好に保つコツなのであろう。読者の皆様は、交流したい(あるいは診察にて向き合いたい)猫と仲良く出来ているだろうか。もし出来ていないならば、「CAT」を念頭に置いて猫に接触してみると良いかも知れない。

今回紹介した「CAT」で、キャットフレンドリーな動物病院を目指して頂けますと幸いです。

 

参考ページ:

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fvets.2021.714143/full


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