梅雨も終わって8月も半ば、本格的な夏を迎えた。気温はグングンと高くなり、皮膚病で来院する犬や猫が増える季節だ。そして、そのような時期に「Itchy Pet Awareness Month」という啓蒙月間が設定されている。ペットが感じている痒みをいち早く察知し、彼らに適切な治療を受けさせるべく、この啓蒙月間は用意された。そこで、本稿では、この痒みないしは皮膚病(アレルギーを含む)をいち早く察知するためのチェックポイントを紹介したい。なお、そのポイントとは、アメリカはオレゴン州の獣医師会がWeb上に公開しているものである。
◆ペットの痒みや皮膚病を察知するためのチェックポイント◆
・痒みの兆候:掻爬痕、脱毛、頭を振る、耳を気にする、皮膚を舐めたり噛む、お尻を地面に擦る
・発疹:四肢、肢端、耳、顔面、尾の付け根、腹部
・眼と鼻の状態:くしゃみ、鼻水、いびき、流涙
・消化器症状:嘔吐、下痢
読者の皆様(獣医師・動物看護師)は、担当する動物のオーナーにどのようなアドバイスを贈っているだろうか。上記と同じ内容だろうか。あるいは、もう少し踏み込んだ内容だろうか。オーナーがペットの痒みや皮膚病をいち早く察知するためには。そう考えて、啓蒙(アドバイスを)する内容を、この機会に改めて見直してもらえると幸いである。そして、皮膚トラブルから救われる動物が1匹でも多く増加していくことを願っている。
参考ページ:
https://oregonvma.org/care-health/companion-animals/allergies-skin-issues-pets