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気管内腔に偽膜を形成した猫の1症例

投稿者:武井 昭紘

猫、6歳の不妊雌。彼女がオーストラリアの動物病院を訪れた時、急性の嘔吐、発咳、食欲不振を呈していた。そのため、診察をしたところ、X線検査にて右前葉の腹側に肺胞パターンが認められ、誤嚥性肺炎が疑われたという。しかし、この症例は、抗生剤の経験的使用では改善しなかった。

そこで、気管支鏡検査と気管支肺胞洗浄が行われた。すると、腫瘤病変が見つかり、病理組織学的検査へと移行することになった。その結果、病変は線維性偽膜だと判明。加えて、偽膜内で緑膿菌が繁殖していることも分かったという。

これを受け、同院は、本症例の病態を誤嚥性肺炎(緑膿菌による感染症)に続発した気管支内偽膜だと結論付けた。この偽膜は、一体どのような機序で発生したのだろうか。また、読者の皆様は、類似した症状で悩む猫の症例に心当たりはあるだろうか。今回紹介した論文が、その悩みを解決するキッカケになることを願っている。

ヒトでは、挿管によって偽膜が形成されることがあるようですが、本症例は挿管処置を受けたことがなかったとのことです。

参考ページ:

https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/2055116920959975


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