大阪府立大の星英之准教授(獣医公衆衛生学)によると、市営対馬猪鹿加工処理施設(対馬市美津島町加志)で解体されたイノシシの精肉は、市販の鶏肉や豚肉に比べて、大腸菌などの菌が少ないことを研究で明らかにし、9日に同大で行われた獣医学術近畿地区学会で発表された。
記事によると対馬市では近年、イノシシやシカによる農作物や林業への被害が多く問題となっている。今までは捕獲後の大半を野山に埋めていて、資源活用が課題になっていたようだ。
そこで同市は、2014年に同大と食肉の衛生管理の研究について提携協定し、加工施設を稼動。対馬市イノシシ・シカ衛生管理ガイドラインを策定するなど、衛生管理に努めてきた。
調査対象は3月~7月で同施設で解体されたイノシシのヒレ肉と、市販されている鶏、豚のひき肉で行われた。「大腸菌群数」、「一般生菌数」を比較すると、イノシシ肉のほうがどちらも少なかったという。
捕獲した肉が安全であると分かれば、廃棄されていたイノシシやシカ肉を食用として活用することが可能になり、多くの人に手にとってもらいやすくなる。
星准教授は「この施設では衛生的な解体法が実践されている。害とされていた動物を資源として生かすことで新たな雇用も生み出せる」と話している。
<長崎新聞 10月15日(土)9時7分配信>
対馬猪鹿加工処理施設で解体したイノシシ肉の安全性をPRする職員=対馬市、同施設



