猫人気が続く昨今、保護猫カフェに行ったことがある方も多いのではないだろうか?保護猫カフェブームの影には厳しい現状がある。可愛いだけでは運営できないのだ。
記事によると、保護猫カフェは捨てられたりケガをするなどの事情から、保護された猫のいるカフェで、多くの猫が新しい飼い主を待っている。保護猫カフェは猫好きに癒しを与え、殺処分の減少につながると期待されている。
しかし、実際は利益を出すのが難しく、保護猫を人に慣れさせるまでの手間や病院代などのコストが想像以上にかかるそうだ。
里親募集型の保護猫カフェ「ディアキャット」(奈良県生駒市)では、多いときは30匹以上を代表の澤江奈緒子さん(31)が家族の手を借りながら、ほぼ1人で切り盛りしている。定休日は金曜のみで、平日の午前中は買出しや猫たちを動物病院に連れて行き、要保護の猫がいれば現場に行くこともあるそう。
お店に着くと、猫たちの健康チェックに体調や年齢に合わせたフードを1時間半~3時間かけて与える。お店が開店した後も保護猫の引き取り相談や電話応対、猫たちの様子を伺ってケンカの仲裁をするなど手が空く時間がないそうだ。
猫カフェの賃料は安くても10万~20万。エサ代や消耗品に加え、室内を適温に保つための空調代などの固定費がかかる。ほかにも猫を保護すれば医療費がかかり、ノミダニ駆除や去勢・避妊手術費用も工面しなくてはならない。
猫カフェだけで運営するのは無理で、新たな飼い主が見つかったときの譲渡費用、エサや消耗品などの寄付、預かりボランティアの協力があってこそだそう。
記事ではNPO法人「東京キャットガーディアン」が月1回開催する、「猫カフェスクール」にも取材を行っている。スクールでは猫カフェ経営を促すのではなく、現状の厳しさを伝えている。やめるのを説得することのほうが多いそうだ。
また、帝京科学大学の動物福祉・行動学の加隈良枝准教授によると、猫の指導や訓練をできる人が日本にはごく少数しかいない。そのため感染症や飼育の知識やノウハウに格差が生じているという。
猫の殺処分減少の裏には愛護団体の支えがあるが、引き受ける側のキャパシティは限界ぎりぎりのところが多い。限界を超えると管理が行き届かなくなるので、多頭飼育崩壊につながる可能性もあると懸念している。
殺処分ゼロの道のりはそう簡単ではない。保護猫カフェのような民間の「施設」が経営や飼育ノウハウなどの課題を乗り越えて営業を続けることが期待されている。
<2018年4月3日 11時27分 産経新聞>
保護猫カフェ経営 厳しい現状、可愛いだけじゃ運営できない。



