ヒトの生活や業務をサポートする目的で訓練された犬はワーキングドッグと呼ばれており、補助犬、警察犬、狩猟犬などとして多方面で活躍している。その一方で、家庭で飼育される犬と比べると、ワーキングドッグは何らかの病気を患いやすいという意見もあり、ニュージーランドでブタを狩る犬に起きるとされる特発性筋炎(Go Slow、ゴー・スロー)が、一例である。しかし、Go Slowに類似した症状は家庭犬にも発生することが知られているため、「Go Slowは狩猟犬の病気」と断定するのは、尚早と言える。
そこで、マッセー大学と動物病院らは、ニュージーランドで確認されているGo Slowの疫学的調査に乗り出した。すると、当該疾患を抱えた個体の共通点は、狩猟や愛玩といった「飼育目的」ではなく、野生のブタを「食べた経験」であることが明らかとなった。
このことから、①同国に生息する野生のブタの成分分析や②Go Slowを罹患した犬の代謝経路に着目して研究を進めていくことが、ワーキングドック、家庭犬、双方の特発性筋炎の原因を解明するキッカケとなり得るのではないだろうか。

免疫抑制剤などの薬物療法でコントロールが難しい犬の筋炎症例の中には、食餌性筋炎が潜んでいるのかも知れません。
参考ページ:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29669494


