場所よりもヒトに慣れる犬とは異なり、猫は、ヒトよりも「場所に慣れる」動物であると言われる。つまり、小動物臨床の視点に立つと、ペットオーナーが猫を連れて来院する、それ自体がストレスの発生源(猫、オーナー、病院スタッフの三者いずれも)となり得ると考えることができる。そのため、「猫に対する優しい対応」を重視したキャットフレンドリーという獣医療が確立され、認定制度とともに、世界各地へと普及するようになった。しかし、ペットオーナーが、自宅付近にあるキャットフレンドリーな動物病院を探し当てることは、統一された情報の乏しさから、困難を極めると推察できる。
そこで、国際猫医学会(International Society of Feline Medicine、ISFM)は、Cat Friendly Clinicというウェブサイトを運営している。同サイトでは、現在キャットフレンドリーを実現している世界中の病院名が紹介されるとともに、「キャットフレンドリーとは何か?」について、画像や動画を混じえながら解説も加えている。
上記のように、広がりをみせる猫に優しい獣医療、キャットフレンドリーは、動物病院スタッフが意識しているだけに留まらず、一般の方に認知してもらって利用してもらうための啓蒙活動を積極的に行うタイミングを迎えたのではないだろうか。

今後は、キャットフレンドリーに限らず、パピィ・キティフレンドリー、シニアフレンドリー、ナーバスフレンドリー(不安感が強い個体への優しさ)などを確立するアニマルフレンドリー学が、一つの研究分野として発展していくことを願っております。
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