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骨再生医療の刷新への期待が高まる犬の体格差を解明するための遺伝子研究

投稿者:武井 昭紘

一般家庭で飼育されている犬は、超小型から超大型までおり、品種や個体によって、体格に大きな差があることが一つの特徴である。このような差異は、「骨格・成長に関与する遺伝子の違い」という表現で説明できるかも知れないが、詳細(実際の相違点とは何か)については未解明である。

そこで、オランダのユトレヒト大学は、ミニチュア・プードル(MP、小型犬)とグレート・デーン(GD、超大型犬)における遺伝子発現を比較検討する研究を行った。同研究には、21週齢までのMP5匹およびGD5匹が参加しており、成長板組織が遺伝子解析に使用されている。すると、両者では、2981個もの遺伝子の発現が異なっており、骨形成(BMPシグナリング)に関わるBMP-2およびBMP-6も含まれていることが明らかとなった。さらに、MPではBMP-6に比較してBMP-2が、GDではBMP-2に比較してBMP-6が、強く発現していることも判明している。

上記のことから、BMPシグナリングの遺伝子発現の相違が、犬の体格差を生み出す要因の一つである可能性が考えられる。そして、既に、BMP-2は整形外科分野で治療(骨再生医療)に用いられているため、体格が大きい犬(大型犬、超大型犬)の症例の治療成績を改善することを目的として、BMP-6も同分野において小動物臨床に応用されることが望ましいかも知れない。

体格差に対応した骨再生医療が小動物臨床において実現すれば、

体格差に対応した骨再生医療が小動物臨床において実現すれば、人医療の整形外科にも大きな影響を与えるかも知れません。

 

参考ページ:

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jor.23647/full


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