2017年5月26日、イギリス(スコットランド)にあるエジンバラ大学(Roslin Institute)は、ホームページ上に「Dog DNA influences face shape」というタイトルで、犬の顔の形状とDNAの関連性について研究の発表を行った。同大学によると、大学付属動物病院で治療をしている様々な犬種374匹のDNAサンプルを採取して遺伝子解析を実施すると同時に、CT検査データを基にした頭蓋骨の3D画像を構築して形状の測定を試みたとのことである。
その結果、短頭種ではSMOC2(sparc-related modular calcium binding 2)と呼ばれる遺伝子が変異を起こしていることが判明した。つまり、今回の研究から、SMOC2が「犬の顔の長さ」を決定する遺伝子の一つである可能性があると考えられる。また、今回の研究を基にして、エジンバラ大学は、原因が解明されていないヒトの新生児の短頭症とSMOC2遺伝子の変異に関して解析をしたいとしている。
今後、小動物臨床に即した研究も進み、SMOC2の配列・変異と犬の顔面骨との関係が明らかにされることに期待したい。例えば、犬の不正咬合であるオーバーショットやアンダーショットがSMOC2により決定されているとなれば、遺伝子検査(SMOC2のシーケンシング)でブリーディングに適さない犬を特定することが可能となり、不正咬合に伴う歯周病のリスクを抱えた子犬が生まれることを防げるのではないだろうか。

SMOC2をキッカケにして、犬の顔の形成に関与する様々な遺伝子が特定されて、顔の長さ(骨)とともに、眼瞼(内反・外反)、鼻孔(狭窄)などと遺伝子の関係も解明されていくことを願っております。
参考ページ:
http://www.ed.ac.uk/news/2017/dog-skull-genetics


