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イギリスのリーズにある動物病院が無料で犬の爪切りをする理由

投稿者:武井 昭紘

今年9月に、国際基督教大学(ICU)の3年生である秋篠宮佳子さまがイギリスのリーズ大学に短期留学されることが、宮内庁より発表された。そのため、今後、同大学への留学制度および佳子さまのご活躍は、日本において関心の的となることが予測できる。そして、小動物臨床でも、このリーズ(ウェスト・ヨークシャー州)にある動物病院の活動に対して注目したいことがある。

それは、Beechwood Veterinary Groupという動物病院で提供しているサービスの一つであり、犬の爪切りを無料で行うものである。日本でも、料金を貰わずに、爪切りや耳洗浄を実施されている動物病院はあるかと思うが、Beechwood Veterinary Groupでは無料の爪切りサービスの代わりに、ペットオーナーに「あるお願い」をしている。同グループは、Veterinary Nurse Awareness Month(今年の5月に予定されている動物看護の重要性を啓蒙する月間)に賛同しており、ネグレクト(飼育放棄)や交通事故などで病傷を負ったペットおよび野生動物の治療費に充てる基金を募っている。そこで、無料サービスを受けたペットオーナーに寄付をお願いしているとのことである。

上記のように、動物病院の善意(無料サービス、基金への想い)がペットオーナーの善意を呼び起こす活動は、日本の獣医療においても、今すぐ始められることであると考えられる。これを裏付ける日本国内の動きとして、「保護動物の殺処分ゼロ」を政策に盛り込んだ自治体に対する「ふるさと納税」が増えていることが報道されている(該当の自治体の一例はこちらをご参照ください)。つまり、動物福祉に対する善意(納税額の増加)は確かに存在することを示す現象が既に起きているということである。

ペット業界が善意を提示・提唱すれば、必ずペットオーナーは応えてくれて、不遇のペットや絶滅または生命の危機にある野生動物を救う活動へと繋がっていくと期待できるのではないだろうか。

見ようとするヒトにはハッキリと見える「ヒトの善意」に、動物病院の善意が噛み合えば、多くの動物を救う大規模な活動は実現するかも知れません。

見ようとするヒトにはハッキリと見える「ヒトの善意」に、動物病院の善意が噛み合えば、多くの動物を救う大規模な活動は実現するかも知れません。

 

参考ページ:

http://www.beechwoodvets.com/latest-news/

https://www.facebook.com/Beechwoodvets/photos/a.253506904683511.68726.245998985434303/1506773992690123/?type=3&theater


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