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日本の法定(家畜)伝染病に該当する感染症に罹患したフォックスハウンド

投稿者:武井 昭紘

犬が法定(家畜)伝染病に感染したと聞くと、狂犬病を一番に思い浮かべるかと思う。しかし、今回の事例では狂犬病ではなく、牛の感染症として法定伝染病に指定されている疾患が問題となった。

それは、Mycobacterium bovisM. bovis)である。

M. bovis牛型結核菌と呼ばれており、経気道感染をする細菌で、罹患牛の肺に結核病巣を作り、削痩や乳量減少を起こすため、経済的損失を発生させる病原体である。また、M. bovisは家畜、野生動物、ヒトを含めた霊長類での感染が注目されていて、犬への感染で問題となることは稀である。

この細菌の犬への感染は、イギリスのバッキンガムシャーで報告されたもので、昨年12月に結核を疑う症状を認めたフォックスハウンドという狩猟犬が発見されたことが始まりである。そして、今年1月に入り、動物衛生局が安楽死した罹患犬3例の検死を行い、牛結核(bTB)に感染していたことを確認した。これを受けて、狩猟業務を統括するフォックスハウンド協会(Masters of Foxhounds Association、MFHA)およびアメリカ公衆衛生協会(American Public Health Association、APHA)が、狩猟の規制や感染源の特定に追われることとなった。

今後のイギリスにおける犬のbTBに関する発生状況に注目すると同時に、日本の輸入検疫の見直しも必要となってくるかもしれない。また、仮に、犬のbTBが数多く報告されるようになれば、法定(家畜)伝染病の対象動物が変更されることが予想される。

今後、世界各地での感染報告の状況によって、家畜やヒトが対象である法定伝染病の一部に、犬猫を含める必要性が出てくるかも知れません。

今後、世界各地での感染報告の状況によって、家畜やヒトが対象である法定伝染病の一部に、犬猫を含める必要性が出てくるかも知れません。

 

参考ページ:

https://www.vettimes.co.uk/news/foxhounds-euthanised-after-becoming-infected-with-btb/


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