Apoptosis inhibitor of macrophage(AIM)というタンパク質は、腎臓を保護する効果を有しており、実際マウスの急性腎障害(acute kidney injury、AKI)の回復期に関与していると報告されている。また、同タンパク質は猫の慢性腎不全の発症メカニズムにおいても注目されており、AIMが上手く機能しない猫では腎不全が好発すると言われているのだ。そこで、疑問が浮かぶ。このAIMは、犬の腎疾患にも関与しているのだろうか。
冒頭のような背景の中、パデュー大学は、①臨床上健康な犬10匹と②AKIと診断された犬8匹を対象にして、彼らの血液と尿に含まれるAIMを測定する研究を行った。なお、②に属する症例のIRISステージは様々である。すると、以下に示す事項が明らかになったという。
◆犬のAKIとAIMの関連性◆
・全ての血液サンプルからAIMが検出された
・①のうち1匹、②のうち5匹の尿からAIMが検出された
・両グループのAIMの濃度に差は無かった
・②のCRE、BUN、P、K、尿比重、IRISステージとAIMは相関していなかった
上記のことから、犬のAKIとAIMの関連性は弱いと考えられる。一方で、母集団の規模が小さいが、①に比べて②の尿にAIMは高頻度で出現するようである。よって、今後、犬のAKIにおけるAIMの役割を更に解析する研究が進み、犬や猫の腎疾患に対する理解が深まることを期待している。

AIMは、液体クロマトグラフィーで定量化されております。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40099969/


