猫から血液を採取する時、注意すべき点の一つが血小板凝集である。犬に比べて、猫で同現象は良く発生する。猫を興奮させない、採血手技は速やかになど、血小板の凝集を防ぐコツは語り継がれるのだが、実際のところ、どのような特徴の猫で「それ」は起きるのだろうか。何らかの決まった法則は存在するのだろうか。
冒頭のような背景の中、ゲルフ大学は、過去1年間(2016年1月~2017年1月)に一次診療施設を訪れた猫で、且つ、CBCのために採血が実施された症例を対象にして、彼らの臨床データを解析する研究を行った。なお、同研究では、クロピドグレルやアスピリンによる抗血栓療法を受けている個体、血小板機能に異常があると認識されている個体、鎮静剤を使用しないと採血できかに個体は除外されている。すると、640匹以上のデータが集積され、以下に示す事項が明らかになったという。
◆血小板凝集が起きる血液サンプルが採取された猫の特徴◆
・570匹以上(母集団の89%)で凝集は認められなかった
・オスに比べてメスで有意に血小板数が少なかった
・しかし血小板が凝集する可能性に性差は無かった
・血小板数と年齢に弱い正の相関関係があった
・しかし血小板が凝集する可能性に年齢差は無かった
・血小板が凝集する可能性に品種差は無かった
・しかし雑種や品種不明の個体では血小板が凝集する可能性が高いようであった
・採血をする場所と血小板の凝集に関連性は無かった
上記のことから、「雑種や品種不明の個体」という条件以外では、血小板凝集のリスクは変動しないことが窺える。よって、今後、品種(雑種、品種不明を含む)ごとに血小板凝集の可能性を比較する研究が進み、同現象が起きる要因が解明され、血小板凝集が起こりづらい採血方法が確立されることを期待している。

採血場所と血小板凝集に関連は無いとのことなので、新人獣医師は採血しやすい所から血液を採取しましょう。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39815974/


