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キャバリアにおける僧帽弁閉鎖不全症のステージ分類と左心房に纏わるデータ

投稿者:武井 昭紘

犬の僧帽弁閉鎖不全症の重症度は、左心房への負荷の程度と深く関与していると言われている。また、その重症度は、ACVIMなどが提唱するステージ分類によって判定されることが多いのだ。そこで、疑問が浮かぶ。左心房に纏わる臨床データは、各ステージで変化しているのだろうか。

 

冒頭のような背景の中、イタリアの大学らは、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(キャバリア)190匹以上を対象にして、彼らの超音波検査所見、特に左心房に纏わるデータとステージ分類について調べる研究を行った。なお、同研究で採用された各データは、体重で標準化された左心房径、左心房径の②最大値と③最小値、左心房の容量、左心房駆出率である。また、ステージ分類はクラスA、B1、B2、CとDの4つとなっている。すると、以下に示す事項が明らかになったという。

◆キャバリアにおける僧帽弁閉鎖不全症のステージ分類と左心房に纏わるデータ◆
・体重で標準化された左心房径(LADn)はステージが上がるごとに上昇した
・左心房の容量(最大、最小、心房収縮後)もステージが上がるごとに上昇した
・左心房駆出率はクラスAよりもクラスB1で高かった
・一方、左心房駆出率はクラスB2よりもCとDで低かった

 

上記のことから、左心房に纏わるデータはステージ分類を示唆するように変動していることが窺える。よって、今後、これらのデータを用いた客観的なステージ(クラス)判定法が体系化され、僧帽弁閉鎖不全症を抱える犬の病状がオーナーにも伝わりやすくなることを期待している。

クラスAは43匹、クラスB1は58匹、クラスB2は55匹、クラスCとDは42匹で構成されております。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39378753/


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