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猫の肥大型心筋症を疑うキカッケになるパラメータと公式

投稿者:武井 昭紘

猫の一般的な循環器疾患である肥大型心筋症は、致死的経過を辿ることがある。そのため、早期に罹患猫を特定し、適切な治療を適応する必要があるのだ。では如何にして、正確に特定するか。それが問題となる。無論、多種多様な検査を駆使すれば診断は可能であろう。しかし、動物病院を訪れる猫のオーナー全てが費用を気にせず検査を受け入れることはないだろう。そこで、疑問が浮かぶ。最低限必要な検査項目とは何であろうか。そして、その項目をどう活かせば良いだろうか。

 

冒頭のような背景の中、タイのチュラロンコン大学は、350匹以上の猫の診療記録を解析し、健康な猫と肥大型心筋症の猫を判別する公式を作成する研究を行った。すると、X線検査で測定した左心房のサイズ(①)、心雑音(②)、ギャロップ(③)の3つを用いて、以下の公式が成り立つことを突き止めたとのことである。

Y1 = -3.637+2.448 (①) +2.683 (②) +1.274 (③)

なお、①~③には0または1の数字が入る。各異常所見が確認できなければ0を、確認できれば1を入力することになる。この式のカットオフ値は0.34。感度75.9%、特異度85.9%で健康な猫と肥大型心筋症の猫を判別できる。

 

もしも、現在診察を担当している猫の心臓病が心配な獣医師は、そしてオーナーが受け入れた「限りある」検査項目からスクリーニングをしたいと望む獣医師は、本研究が提唱する公式を利用してみることをお薦めする。

研究に参加した猫の品種、臨床検査データの詳細はリンク先の論文をご参照下さい。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39553760/


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