犬のリンパ腫を診断する検査は様々で、①細胞診、②病理組織学的検査、③クローン性解析、④免疫染色などが広く利用されている。そこで、疑問が浮かぶ。これらの検査の中で、精度が高いものはどれなのだろうか。また、各種検査の結果は一致しているのだろうか。
そこで、ポルトガルのリスボン大学は、多中心型リンパ腫が疑われる犬38匹を対象にして、①~④の精度を比較する研究を行った。なお、同研究では、症例のリンパ節から採材している。すると、以下に示す事項が明らかになったという。
◆①~④の精度◆
・①では31匹がリンパ腫と診断され、7匹でリンパ腫またはリンパ節炎が示唆された
・②では30匹がリンパ腫と診断され、8匹でリンパ腫または円形細胞腫瘍が示唆された
・③では33匹でモノクローナルなリンパ球の増殖が確認された
・また84.85%がB細胞性、15.15%がT細胞性であった
・塗抹標本を用いた④では50%の症例で診断が下せなかった(44.74%がB細胞性、5.26%がT細胞性)
・採材ブロックを用いた④では35匹がリンパ腫と診断された(80%がB細胞性、20&がT細胞性)
上記のことから、①~④の結果が一致しない症例が存在していることが窺える。よって、一つの検査で想定とは異なる結果が出た場合は、複数の検査を組み合わせることをお薦めする。

研究に参加した犬の品種、性別、年齢は様々です。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39341023/


