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犬猫に感染する皮膚糸状菌を検出する各検査の精度を算出した研究

投稿者:武井 昭紘

ズーノーシスとしても知られる皮膚糸状菌症は、皮膚糸状菌という真菌の感染によって発症し、ヒト、犬、猫に皮膚病を齎す病気である。そのため、感染の拡大を喰い止めるべく、迅速で正確な診断が求められるのだ。そこで、疑問が浮かぶ。同病原体の検査は複数存在する。何れの検査が、迅速と正確な手法なのだろうか。

 

冒頭のような背景の中、オーストラリアの動物病院は、4種類の検査の精度を算出する研究を行った。なお、4種類の検査とは①テープ法、②抜毛検査、③真菌培養、④ウッド灯である。また、研究の対象となった犬猫は、臨床症状や病歴から皮膚糸状菌症が疑われ、且つ、少なくとも2種類の検査で陽性となった症例を抽出している。すると、以下に示す事項が明らかになったという。

◆犬猫に感染する皮膚糸状菌を検出する各検査の精度◆
・①では100%の症例が陽性となった
・②では90%の症例が陽性となった
・③では95%の症例が陽性となった
・④では65%の症例が陽性となった
・②比べて①では有意に多くのHPF(20視野以上で検証)で真菌要素が確認された
・②では顕微鏡の視野に診断の効率を妨げる夾雑物が目立った

 

上記のことから、おそらく一般的に実施されているであろ②③④よりも、①の精度が最も高いことが窺える。よって、皮膚糸状菌症の検査において①を実施したことのない動物病院では、また臨床症状や病歴から皮膚糸状菌症が疑うも②~④で病原体の検出に苦労している動物病院では、①を試してみると良いかも知れない。

真菌培養では、Microsporum canisNannizzia gypseaTrichophyton mentagrophytesT. rubrumが検出されたとのことです。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39157894/


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