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血管シーリングの使い捨てデバイスをエチレンオキシドで再利用した際の微生物学的リスク

投稿者:武井 昭紘

小動物臨床において利用されている医療器具の中には、メーカーが「使い捨て」と明示して流通しているものがある。しかし、限りある経費の遣り繰りをする上で、それらの器具を再利用することがあるのだ。そこで、問題になってくることが再利用した器具の衛生状態である。つまり、微生物学的に汚染されていれば、治療を受ける動物に感染リスクが生じてしまうのである。果たして、読者の皆様が再利用している器具は微生物学的に清潔なのだろうか。

冒頭のような背景の中、アメリカの大学および動物病院らは、緊急で実施された犬の脾臓摘出術40例に血管シーリングシステムを適応する研究を行った。なお、同研究では、16個の使い捨てデバイスを1~4回に渡って手洗いし、且つ、エチレンオキシドで滅菌して再利用されている。また、①手術終了時点においてデバイスに付着している生体組織と、②滅菌後のデバイス表面に存在する微生物のチェックをしている。すると、①では生体組織が付着しているものの、②では培養試験が陽性になることはなかったという。

上記のことから、使い捨てデバイスを再利用しても微生物学的に汚染される心配は少ないと言える。よって、デバイスを再利用する場合は洗浄と滅菌を徹底して頂けると幸いである。

40例の手術に16個の使い捨てデバイスをランダムに割り当てたとのことです。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39149916/


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