直腸の温度を測定することで確認される犬猫の①深部体温は、診断と治療に密接に関わっている。そのため、この①は、身体検査の基本中の基本に位置付けられているのだ。しかし、一部の犬猫は直腸温の測定に強い拒絶反応を示す。また、直腸に存在する糞塊や空気によって、直腸温は過小評価されてしまうのである。そこで、直腸温の代替として②体表の温度(耳、腋窩、赤外線)を測定する体温計が利用されるようになったのだ。だが、残念ながら、この②は不正確だとされている。知り得たい①を到底反映しているとは思えない数値になってしまうのである。①には拒絶反応が付き纏い、②には不正確性が付き纏う。何か良い手段はないものだろうか。
冒頭のような背景の中、中国の大学らは、2022年3月~5月の間で①と②を測定している犬猫400匹を対象にして、彼らの②から①を推定するべく人工知能に学習を積ませる研究を行った。すると、二乗平均平方根誤差(①と②の差がどれくらい大きいか、0に近いほど差はない)が、遡及的な検証で0.15(犬)~0.25(猫)、前向きな検証で0.14(犬)~0.15(猫)となることが判明したという。
上記のことから、人工知能が犬猫の②から①を推定できると言える。よって、今後、人工知能を搭載した動物用体温計が開発され、拒絶反応が無く、且つ、不正確性も克服した体温測定が実現することを期待している。

犬猫ともに200匹が参加したとのことです。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38745195/


