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犬猫の正常な肛門嚢を超音波検査で観察した研究

投稿者:武井 昭紘

肛門嚢炎に肛門嚢の破裂。犬猫に備わったこの腺組織は時に病気を起こす。つまり、そうならないために定期的なチェック、肛門嚢に溜まった液体の排出が必要なのだ。そこで、疑問が浮かぶ。チェックをする上で、正常では無いことを察知し、異常即ち病気を見付けることは大切なことである。では、肛門嚢の正常な状態とはどのようなものを指すのだろうか。

 

冒頭のような背景の中、チェコの大学は肛門嚢に異常を認めない犬猫260匹以上を対象にして、彼らの肛門嚢の最も一般的な超音波検査所見を調べる研究を行った。すると、以下に示す事項が明らかになったという。

◆犬猫の正常な肛門嚢の超音波検査所見◆
・99%の個体で肛門嚢は楕円形であった
・左右の肛門嚢に溜っている液体は94%の個体で近似していた
・肛門嚢内のエコー源性は低エコーまたは等エコーであった
・そのエコー源性の中に点状または線状の高エコー源性が散在していることもあった
・1%程度の個体でガスの貯留または石灰化が認められた
・体重15kg以下の犬に限ると肛門嚢のサイズは体重と正の相関関係にあった
・猫の肛門嚢のサイズは体重および年齢と正の相関関係にあった

 

上記のことから、犬猫の肛門嚢には正常な形・サイズ、正常な液体の溜まり方、正常なエコー源性があるように窺える。よって、今後、これらのデータを基に正常な肛門嚢の定義が決められて、肛門嚢に起きる病気の診断が効率化されることを期待している。

実際の超音波検査画像はリンク先の文献でご参照下さい。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38891731/


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