犬の変形性脊椎症は、炎症を伴わない椎骨の骨増殖で、加齢とともに弱くなる椎骨間の関節を安定化させるための反応として知られており、X線検査でその状態を評価することが一般的となっている。しかし、このX線検査による評価は主観的であり、客観性に乏しいのが現状である。一方、話は変わるが、近年医学および獣医学にも浸透しつつある人工知能は、様々な検査所見を客観的なデータに置き換える能力を有しており、そのデータに基づく正確な診断の実現に寄与し始めている。つまり、変形性脊椎症も客観的に評価できる可能性があると言えるのだ。
冒頭のような背景の中、韓国の大学らは、犬160匹以上のX線検査から得られた胸腰部の画像(ラテラル)を人工知能に学習させ、アルゴリズムを開発する研究を行った。なお、同研究では、①人工知能の学習とは別途で②獣医師も画像を評価している。すると、異なる二者(①と②)の評価における一致性を示すカッパ係数が0.839(1に近い程一致していると判断される)であることが判明したという。
上記のことから、人工知能は獣医師の主観を加味した上で犬の変形性脊椎症を客観的に評価できることを窺える。よって、今後、デジタルレントゲンに人工知能が搭載され、データを基にして正確に当該疾患を診断する未来が訪れることを期待している。

人工知能に学習させた画像は260枚を超えるとのことです。
参考ページ:
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fvets.2024.1334438/full


