身体検査および血液生化学検査は、臨床上健康な犬と何らかの病気を患った犬を区別する手段の一つであり、予後や治療効果の判定にも有用である。しかし、これらの区別や判定に利用される参照値は、成犬から得られた情報に基づくものが多い。では果たして、幼い子犬の時期では、どのような結果や値を示すのだろうか。成犬と子犬、両者の相違点を知ることは、獣医学にとって大変に重要なことだと言える。
冒頭のような背景の中、メキシコの大学は、性別や体格が様々な若い犬190匹以上を4つのグループに分け、各グループの身体検査および血液生化学検査データを比較する研究を行った。なお、その4つグループとは、①4~8週齢、②9~24週齢、③25~52週齢、④52週齢を超える(1歳を迎えた)個体の群である。すると、以下に示す事項が明らかになったという。
◆週齢別における身体検査と生化学検査データの比較◆
・④より①②③の方が低い:体温、TP、ALB、GLOB、ALT、BUN、CRE
・④より①②③の方が高い:心拍数、ALP、GLU、LDH
上記のことから、1歳を迎えた健康な犬と健康な子犬では、測定値に違いが認められることが分かる。よって、④より①②③の方が低く(あるいは高く)なる検査項目について、「子犬における参照値」を設定することが望ましいと思われる。

性別や体格では測定値に違いが出なかったとのことです。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34362371/


