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心雑音を聴取できる犬が咳をする原因について解析した画像診断学的研究

投稿者:武井 昭紘

心雑音を聴取できる犬が咳をしている。一体、原因は何であろうか。無論、気管支や肺のトラブル(呼吸器に原因)があるのではと答える獣医師は多いだろう。一方で、左心の拡大(心臓に原因)があるのではと答える獣医師も少なくないものと推察する。つまり、その原因について、未だに議論の余地があるということだ。

そこで、アメリカとフランスの大学らは、心雑音と咳を認める犬20匹以上を対象にして、心臓の形態学的変化と気管支の狭窄の有無を、X線検査、超音波検査、CT検査で観察する研究を行った。すると、CT検査で認識できる疾患が無く心雑音と咳も認めない犬と比べて、罹患犬では左側のみならず右側の気管支も狭窄しており、その気管支の直径は、左心房サイズおよびVHSと反比例していることが判明したという。

上記のことから、大学らは、罹患犬の咳は心臓の形態学的変化に関連していると結論付けた。よって、今後、内科治療によって左心房サイズおよびVHSが減少した症例を対象にして、咳の有無とCT検査所見(気管支の狭窄を確認)をチェックする研究が進められ、心雑音を聴取できる犬が咳をする原因が明確になることを期待している。

気管支狭窄の評価は、事前に臨床検査所見を見知っていない放射線科医によって実施されたとのことです。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33811698/


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