同じ組織からのサンプル採取を狙った場合においても、一般的に、細胞診と病理組織検査では観察できる細胞の種類が完全に一致しないとされている。つまり、一つの症例で両検査を実施しても、それぞれの所見から同じ診断が下されるとは限らないのだ。では、2つの検査を隔てる「差」とは、どれ程のものか。それを明らかにする研究が行われた。
なお、研究を発表したイギリスの動物病院(Dick White Referrals)によると、試験開腹を適応した猫のリンパ節において、超音波ガイド下での細胞診と開腹時の生検サンプルを用いた病理組織検査の結果を比較という。すると、対象となった19例のうち、5例にて生検(病理組織検査)で腫瘍細胞が見つかったものの、それを細胞診で言い当てられたものは1例に留まることが判明したとのことである。
上記のことから、細胞診は、病理組織検査の結果と一致しないことが多く、腫瘍細胞の存在を見逃すリスクを孕んでいることが分かる。よって、細胞診と病理組織検査、2つを選べる症例に遭遇した時は、後者によって診断を下すことを試みることが望ましいと思われる。

リンパ節の細胞診の実施状況を除くと、今回の研究にて試験開腹を適応した症例は50を超えるそうです。それらの病理組織検査の詳細な結果につきましては、論文をご参照下さい。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32419573/


