小動物臨床において、糞便検査は、日常診療を根底から支える基礎であると言って過言ではない。しかし一方で、この糞便検査は、臨床経験の無い新人獣医師を含めて誰にでも出来る程に簡単なものではなく、ある一定の知識・技術・経験が求められる検査法となっている。だか、世の中はデジタル化の時代を迎えた。ヒトが行っていた凡ゆる作業が、「自動」で進められる機械に置き換わる時代だ。どうやら、この糞便検査も、その例に漏れないようである。
オクラホマ州立大学およびZoeti社らが、ある研究を発表した。それによると、VETSCAN IMAGYSTと呼ばれる自動糞便検査装置の有用性を検証したという。具体的には、従来の方法(浮遊法)またはVETSCAN IMAGYST(自動化された浮遊法)によって作製されたサンプルを用いて、寄生虫学者とVETSCAN IMAGYST自身が糞便検査を実施したところ、両者が提示する結果は一致することが明らかになったとのことである。
上記のことから、糞便検査も自動化できることが窺える。あとは、費用対効果だ。つまり、自動糞便検査装置VETSCAN IMAGYSTを導入して、診療業務の効率化が達成される(より多くの症例を診察できるようになる)かどうかである。よって、今後、この費用対効果について検証が進み、精度とは別の観点から、VETSCAN IMAGYSTの有用性が更に証明されることに期待している。

VETSCAN IMAGYSTは、サンプル準備から結果報告までを10〜14分で完了するとのことです。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32653042/


