犬に麻酔をかけて手術を施す時、注意を払うべきポイントの一つに、術後管理(手術後の経過を観察すること)が挙げられ、これは特に、気道症候群を抱えやすい短頭種において必要性が増すとされている。そのため、術後の経過を良好にする麻酔プロトコルの考案は大変に重要であると言えるのだ。
そこで、タフツ大学らは、短頭種気道症候群に適応する外科手術(80件以上)において、術後に起きる胃内容物の逆流の頻度を減らす麻酔プロトコルの標準化を目指す研究を行った。すると、メトクロプラミドおよびファモチジンの前投与が、この逆流を有意に抑えることが明らかになったとのことである。具体的には、前投与が無いグループでの逆流の頻度が35%であったのに対して、術前投与が有るグループのそれが9%であったというのだ。
上記のことから、両薬剤を短頭種の麻酔プロトコルに組み込むことは、安全な麻酔管理を実現する大きなカギになっていると思われる。よって、獣医師の皆様におかれては、短頭種の麻酔リスクを少しでも和らげるために、メトクロプラミドおよびファモチジンを前投与薬として使用するプロトコルを検討して頂けると幸いである。

今回紹介した研究では、胃内容物が逆流する病歴を持つ個体は、術後にも逆流を起しやすいことが分かっております。
参考ページ:
https://avmajournals.avma.org/doi/abs/10.2460/javma.256.8.899


