Q熱とは、オーストラリアでの発見を皮切りに世界各地で確認された、Coxiella burnetiiと呼ばれる微生物(リケッチア)によって引き起こされるスーノーシスで、感染動物の尿、糞、乳汁によって汚染された環境を介して、ヒトが発症する感染症である。つまり、大動物は勿論のこと、犬や猫などの小動物からも、ヒトはQ熱の病原体をもらってしまうことがあるのだ。
そのような背景の中、シドニー大学は、オーストラリアの東南に位置するニューサウスウェールズ州で暮らす犬猫を対象にして、Q熱の病原体C. burnetiiの保菌率を確認する遺伝子学的研究を行った。すると、犬では約26%、猫では約13%の個体の血清サンプルからC. burnetiiのDNAが検出されたとのことである。また、その検出リスクを高める要因は、犬猫がカンガルーの生肉を食べていることであったという。
上記のこととともに、ペットに接触した一部のヒトがQ熱を発症するという報告が上がっていることを考慮すると、愛犬あるいは愛猫に加熱していないカンガルーの肉を与えることは避けるべきであると言える。よって、今後、Q熱の発生を確実に抑えるために、カンガルーの肉に潜むC. burnetiiを死滅させる調理方法がガイドライン化され、オーストラリアにてペットを飼育している世帯へと広く啓蒙していく活動が行われることに期待している。

同研究には、330匹以上の犬、140匹以上の猫が参加しているとのことです。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32105667


