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短頭種において術後に起きる緊急事態に対する注意点を調べた研究

投稿者:武井 昭紘

パグ、フレンチ・ブルドック、ペキニーズなど、短頭種気道症候群(BOAS)を発症する可能性のある犬種は、覚醒時(普段の生活の中)ですら呼吸がしづらい様子をみせるのだが、ここに麻酔が加わることで、目を見張るほどに顕著な呼吸状態の悪化を起こすことがある。故に、術後に呼吸トラブルが生じた際には、気道確保を目的とした気道切開術(TTTP)を適用し、応急ないしは救命処置を行うことが望ましいとされている。しかし、このTTTPをせざるを得ない状況を招く要因についての詳細は明らかになっておらず、予測が大変難しいということが現状である。

そこで、アメリカの大学らは、 BOASの改善をするための外科手術を受けた犬の記録を約10年間(2007から2016年)に渡って遡り、術後にTTTPを施すことになってしまうリスクファクターを解析し、以下のように発表した。

◆術後にTTTPを要する短頭種の特徴◆
・年齢が1歳増えるごとにリスクが30%上昇する
・肺炎の存在はリスクを上げる
・術後のステロイド剤の投与でリスクが高まる

上記のことから、短頭種に麻酔を用いた治療を行う場合には、①高齢犬のオーナーと充分に話し合い、②胸部X線検査を必須とし、③ステロイド剤の使用は慎重に検討することが望ましいと考えられる。

同研究によりますと、胸郭に対する気管の内径の比はリスクファクターとはならないとのことです。

 

参考ページ:

https://avmajournals.avma.org/doi/abs/10.2460/javma.253.9.1158


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