世界各地で社会問題となっている大気汚染は、人体への影響、特に呼吸器系疾患の発症または重症化に繋がると懸念されており、近年では、微小な粒子PM2.5という物質による健康被害への注目も集まっている。一方で、ヒトと生活を共にするペットに対する同様の懸念も想定できるはずなのだが、この点に触れた研究・メディア報道は少ないのが現状である。
そこで、国立台湾大学は、付属動物病院を過去12カ月の間に受診した犬猫のオーナーにアンケートを採り、大気汚染の影響を受ける室内空気汚染(Indoor air pollution、IAP)と呼吸器疾患の関連性の有無について研究を行った。すると、犬では関連性が認められなかったものの、室内のPM2.5の濃度が一定以上(> 35 μg/m3)に達すると猫に呼吸器トラブルが発生しやすくなることが明らかとなった。
上記のことから、再発を繰り返す、または、既存の疾患に分類しづらい猫の呼吸器疾患を治療している獣医師は、飼育環境(室内環境)におけるPM2.5の濃度を下げる機能を搭載した空気清浄機の設置をオーナーにも打診してみると良いかも知れない。

同調査にて、犬の呼吸器疾患は、PM2.5ではなく、「アロマを焚く」行為によって発生しやすくなることが判明しています。ご自宅でアロマを使用される場合には、ご注意下さい。
参考ページ:
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jvim.15143


