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ポーランドに住む犬とオーナーが好むフードの特徴を明らかにした研究

投稿者:武井 昭紘

2015年現在のペットフードの売上高は全世界で700億USドルに達し、ヨーロッパに限ったとしても200億ドルものスケールを誇る。そのうち、東ヨーロッパの規模は50億ドルを超えており、今も成長中で、ポーランドを世界8位のペットフード生産大国へと押し上げる勢いを持っている。故に、東ヨーロッパのフード市場には大きなビジネスチャンスが存在していると考えられており、オーナーやペットの嗜好性をマーケティングすることは非常に有意義と言える。

そこで、カンザス州立大学(アメリカ)とワルシャワ生命科学大学(ポーランド)は、120組(ヒト、犬)のドッグフードに対する印象をアンケート形式にて解析し、以下にしめす事項が明らかになった。

◆ポーランドにおける犬とオーナーのフードに対する嗜好性◆
・中サイズを好む(大き過ぎず小さ過ぎないこと)
・均一な形状を好む(奇抜・独特な形状フードではないこと)
・濃い茶色のフードを好む(特徴的な色彩ではないこと)

上記のことから、失敗しないフード選びについて、相談を受けた動物病院スタッフは、①②③を一般的な傾向として、オーナーにアドバイスをしてみるのも一つのインフォームド・コンセントなのではないだろうか。

また、本研究の概念は、オーナーの主訴に聴かれることのある「食が細い」個体に向けたフード選びにも応用できるのではないだろうか。つまり、食が細い印象を受ける犬の嗜好性を突き詰めることで、食いつきが良いフードの開発が実現するかも知れない。

原材料や組成に関する研究とは異なる視点に立って、色や形に焦点を当てたフード開発が、売上を支える鍵になるかも知れません。

 

参考ページ:

http://www.mdpi.com/2076-2615/8/6/79/htm


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