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タイでヒトと生活を共にする犬から検出されたデング熱ウイルス

投稿者:武井 昭紘

昨年の夏、日本国内でヒトへの感染が報告されたデング熱は、発症すると、風邪やインフルエンザ様症状を呈して、重症例では致死的経過を辿る危険なウイルス感染症である。また、当該ウイルスは、蚊が媒介しており、ヒト以外の動物にも伝播する可能性は否定できない。特に、ペットがデング熱ウイルスを保有している場合には、生活をともにしているペットオーナーの感染リスクが高まることが懸念されるため、世界各地で、実態調査を行うことは重要である。

そこで、タイのマヒドン大学は、自国の3つの地域(①デング熱流行地域、②農園、③観光地)を選定して、犬におけるデング熱ウイルスの保有件数(RT-PCR法)について検証を実施した。複数年に渡る長期間の検証の中で、ある時点における症例数は、①1057例、②174例、③71例であった。そして、同大学によると、①では陽性6例(うち4例はウイルスの単離にも成功)、②では陽性1例、③では陽性例無しという結果が得られたとのことである。

このことから、「犬」自体が、デング熱ウイルスを蔓延させる要因の一つとなり得るかに関して、更なる研究が必要であると考えられる。また、今後、犬の飼育がライフスタイルの一つとなっている日本において、同様の調査が進められて、デング熱に対する新たな防疫および予防方法を確立するキッカケとなることを期待したい。

都市部、山間部、森林地帯、沿岸部などで、デング熱ウイルスを保有する野生動物の有無について、日本の各自治体が調査に乗り出す未来が訪れるかも知れません。

都市部、山間部、森林地帯、沿岸部などで、デング熱ウイルスを保有する野生動物の有無を明らかにするために、日本の各自治体が調査に乗り出す未来が訪れるかも知れません。

参考ページ:

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5576688/


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