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院内で犬のレプトスピラ感染症を検査できる迅速診断キット

投稿者:武井 昭紘

犬のレプトスピラ感染症は、ヒトにも感染するzoonosisであり、発症してからの治療が遅れると、斃死することもある感染症である。しかし、感染症(病原体)の特定には、臨床症状と併せて、培養同定、血清学的検査、遺伝子学的検査などの診断方法を実施する必要があり、いずれの手段であっても、時間を要すること、外部検査機関に検体を送付する手間があること、非病原性レプトスピラを検出することなどのデメリットがある。そのため、「確定診断を待ってからの治療開始」という診療を行うことは、非常に困難である。そこで、アメリカのZoetis社は、院内でレプトスピラを検出できる迅速診断キットをリリースしている。

このキットはWITNESS® Lepto(Canine Leptospira Antibody Test Kit)という名前で製品化されており、抗凝固処理された微量の血液(5μL)を採血できれば、10分間で検査結果を得ることができるものである。また、キットで検出できるレプトスピラの血清型は、L. CanicolaL. GrippotyphosaL. IcterohaemorrhagiaeL. Pomonaの4種であり、抗レプトスピラ抗体のIgM(IgGよりも早期に出現する)をターゲットとしているため、レプトスピラに感染してから最短4日で検査を実施できる特徴もある。

WITNESS® Leptoは上記のような高い利便性を有していることから、フィラリア抗原検査キットに類似しており、特殊で高価な検査機器を必要としない。そして、アメリカの臨床現場でキットが使用されることで、感度や特異度に関するデータが蓄積されることが予想される。今後、WITNESS® Leptoがレプトスピラ感染症の確定診断としてアメリカで認知されれば、日本の獣医療にも進出してくることが期待できる。

レプトスピラを含めて感染症は、時間との勝負となる場合があるため、多くの迅速診断法(WITNESS® Leptoなど)が確立されて、治療成績の向上に貢献していく未来が来ることを願っている。

多くの動物病院で使い慣れているであろうフィラリア抗原検査キットに類似した使用方法で、感染症が確定診断できれば、早期発見・早期治療が実現して、救われる命が増えると思います。

多くの動物病院で使い慣れているであろうフィラリア抗原検査キットに類似した使用方法で、感染症が確定診断できれば、早期発見・早期治療が実現して、救われる命が増えると思います。

 

参考ページ:

https://www.zoetisus.com/products/dogs/witness-lepto.aspx


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