犬を飼われているご家庭では、愛犬が飼い主さんから見て好ましくない行動や辞めてほしい行動(問題行動)をすることが良くあると思う。原因は「しつけ」の問題とされることもあるが、別の視点からアプローチした研究機関がある。
その研究機関が獣医学関連ではなく、ネイションワイド小児病院 (NATIONWIDE CHILDREN’S HOSPITAL)という小児科の病院である。同病院の研究チームは、ヒトの不安のメカニズムを解明するために、犬の不安障害の研究を行うことにしたのである。
研究では、genomewide association (GWA) という解析方法を用いて、犬の12の遺伝子を検索した。その結果、IGF1、HMGA2、GNAT3、CD36といった遺伝子が、問題行動に関与していることが判明した。
問題行動の種類は以下に示す。
1.飼い主への攻撃行動(owner directed aggression)
2.顔なじみの犬への攻撃行動(dog rivalry)
3.接触過敏性(touch-sensitivity)
4.社会性に関連の無い不安(non-social fear)
5.見慣れない人間や犬への攻撃行動
ネイションワイド小児病院は、今後も研究を進めるとしているため、新たに問題行動に関わる遺伝子が発見されるかも知れない。このような遺伝子が検査できるように臨床応用されれば、問題行動の検査として確立していくことが期待できる。
しかし、今回の研究は人医学の分野において行われているため、獣医学の分野においても「問題行動の遺伝子解析」の研究が実施されることが、犬の心理や行動をより深く理解するために重要であると考えられる。

困った行動で、自分の躾が悪いかもと悩む前に、検査でハッキリできる部分がある可能性が出てきました。
参考ページ:
https://bmcgenomics.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12864-016-2936-3
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/08/160810180908.htm


