短頭種の犬は、その種の一般的で平均的な外見から懸け離れた極端な骨格・体型を持ち、気道症候群に代表される数々の病気になりやすいとされている。そのため、元凶である外見を可能な限り一般的な犬に近付けるべく、繁殖計画を見直し、短頭種の基準を改めることが重要だと考えられているのだ。そこで、疑問が浮かぶ。今現在、人々が好む短頭種の外見とは、どのようなものであろうか。やはり、極端なのだろうか。あるいは、短頭種の福祉の向上を願う公的機関の啓蒙活動の甲斐あって、多少は見直されているのだろうか。
冒頭のような背景の中、王立獣医科大学(Royal Veterinary College、RVC)は、イギリスで暮らす人々5000名を対象にして、短頭種の骨格・体型を評価してもらう研究を行った。なお、同研究では、3タイプの骨格・体型(①鼻が完全に潰れてシワが多い非常に極端な外見、②現在一般的と思われる、いわゆる短頭種の外見、③短頭種ではない一般的な犬に近い外見(リンク先でイラストをご参照下さい)に調整した画像について魅力、健康面、外見から感じる幸福感、繁殖に関する倫理感、飼い主になる場合の好みの5つの視点で評価をお願いしている。すると、①の評価が最も低く、②が中間の評価を得て、③が最も高い評価であったことが判明したという。
上記のことから、イギリスの人々は、短頭種ではない一般的な犬の外見に近い、言わば短頭種らしくない外見を好んでいることが窺える。よって、今後、③の健康面について研究が進み、より病気になりにくく福祉が向上する理想的な骨格・体型が世界の潮流になることを期待している。

研究に参加した人々のうち、25.9%が純血種の短頭種を、8.8%が短頭種系統の雑種を、61.9%が短頭種ではない犬を飼育しており、3.4%は犬を飼育していなかったとのことです。
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