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糖尿病の犬に起きているかも知れない炎症・免疫異常・ビタミンD欠乏症について調べた研究

投稿者:武井 昭紘

病因論として犬の糖尿病に類似していると言われるヒトの1型糖尿病には、炎症、免疫異常、ビタミンD欠乏症を示す異常所見を認めることが多いという。そこで、疑問が浮かぶ。犬の糖尿病では、これらの異常は生じているのだろうか。

 

冒頭のような背景の中、アメリカの大学らは、糖尿病以外に健康問題を抱えていない犬20匹と①臨床上健康な犬20匹を対象にして、血液検査、尿検査を実施する研究を行った。なお、同研究では、供試犬を②糖尿病が良好にコントロールされているグループ(10匹)と③コントロールがされていないグループ(10匹)の2つに分けている。すると、以下に示す事項が明らかになったという。

◆糖尿病の犬に生じる炎症・免疫異常・ビタミンD欠乏症◆
・①に比べて②③の血清中CRP濃度は有意に高かった
・①に比べて③の血漿中IL-8濃度は有意に高かった
・①に比べて②③の白血球の貪食能は有意に低かった(白血球が貪食した大腸菌の数)
・ビタミンDに関連した代謝産物に有意差は無かった
・フルクトサミンはCRPおよび大腸菌の貪食数と正の相関関係にあった
・糖尿病のコントロール状況と炎症や貪食能は関連している可能性が示唆された

 

上記のことから、ヒトと同様に犬の糖尿病でも、炎症および免疫異常が生じていることが窺える。よって、今後、これらの異常所見を治療することが糖尿病をコントロールする上で重要であるか否かを検証する研究が進み、インスリンとは別の視点から新しい治療法が開発されることを期待している。

大腸菌がオプソニン化されており、白血球が貪食しやすいように処理されております。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39234180/


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