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カプセル型の内視鏡で犬の消化管内の異物を撮影した画像の診断精度を算出した研究

投稿者:武井 昭紘

①従来の内視鏡に比べて、簡単に飲み込めるサイズの②カプセル型内視鏡は、ヒトにとっても動物にとっても非常に負担が少ない。そのため、福祉面を考慮すると、世界各国・各地域に広く普及させていくことが望ましいと考えられる。しかし、ここで課題となることが、その診断精度である。②よりも①の方が高精度というのであれば、②の適応範囲は制限されてしまうことになる。果たして、②は診断に必要な情報を撮影することに長けているのだろうか。

 

冒頭のような背景の中、アメリカおよび韓国の大学らは、胃の中で変形しない、且つ、有害な事象が起きにくい異物を臨床上健康なビーグル5匹に飲ませて、その状態をカプセル型の内視鏡で撮影し評価する研究を行った。なお、同研究では、③獣医師である人物と④獣医師ではない人物に画像を評価してもらっている。すると、以下に示す事項が明らかになったという。

◆カプセル型内視鏡の診断精度◆
・全体的な感度は99.1%、特異度は90.4%であった
・③の評価では感度98.7%、特異度91.2%であった
・④の評価では感度100%、特異度88.5%であった
・③と④の評価に差は無かった

 

上記のことから、カプセル型内視鏡の診断精度は優秀であると言える。よって、今後、麻酔リスクが高い症例や麻酔に抵抗があるオーナーのペットを中心にカプセル型内視鏡の適応例が増え、動物の福祉が向上することを期待している。また、初期投資の少ない、且つ、環境に優しいカプセル型内視鏡が開発されることを願っている。

実際に嘔吐などの消化器症状がある犬で検証すると、診断精度が変わるのかも知れません。

 

参考ページ:

https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2024.1440831/full


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