緑膿菌の感染によって引き起こされる犬の外耳炎には、ニューキノロン系抗生剤を配合した外用薬が処方されることがある。しかし、同感染症は再発することも珍しくなく、また薬剤耐性を獲得した株も存在しており、時に治療が困難となる場合があるのだ。一方、話は変わるが、400~470 nmの可視光、色にして青色の光は殺菌効果を有しているとされている。つまり、緑膿菌感染症(犬の細菌性外耳炎)にも青色の光は有効だという仮説が立てられるのである。
そこで、イギリスおよびニュージーランドの大学らは、外耳炎の犬から分離した緑膿菌に対する青色の光(波長375~450 nm、20分間照射)の効果を検証する研究を行った。なお、同研究では①青色の光単独の効果と②エンロフロキサシンと併用した青色の光の効果がそれぞれ検証されている。また、分離した緑膿菌にはエンロフロキサシンに耐性を持つ株も含まれているという。すると、①においても②においても、有意にコロニー形成単位 (CFU)が減少し、405 nmの光が最も効果が高いことが判明したとのことである。
上記のことから、青色の光は緑膿菌感染症の治療に利用できる可能性があると考えられる。よって、今後、難治性外耳炎の症例を中心にブルーライト療法が適応され、抗生剤に依存しない皮膚科診療が発展することを期待している。

エンロフロキサシンに対する耐性に関与する遺伝子変異と、青色の光に対する感受性に明確な関連性は認められなかったとのことです。
参考ページ:
https://www.frontiersin.org/journals/microbiology/articles/10.3389/fmicb.2024.1414412/full


