ブドウ膜炎、白内障、網膜剥離etc。いずれかの眼科疾患を患った犬は、別の眼科疾患を患うリスクが高まる。つまり、眼を構成する各組織はお互いに影響を与え合っているのだ。では、その影響とは一体どれほどのものなのか。
冒頭のような背景の中、韓国の大学らは、犬の硝子体変性と白内障・網膜剥離の関係性を調べる研究を行った。なお、同研究では、過去4年半(2017年3月~2021年11月)で大学付属動物病院にて眼に関する超音波検査を2回以上受けた犬が対象となっている。また、硝子体変性の程度はグレード(vitreous degeneration grade、VDG)で4段階に分類されている。すると、以下に示す事項が明らかになったという。
◆犬の硝子体変性と白内障・網膜剥離の発症リスク◆
・①白内障に関する研究では61匹(眼の数にして87個)が対象となった
・②網膜剥離に関する研究では64匹(眼の数にして95個)が対象となった
・①においてVDG0の眼の10%、VDG1の43%、VDG2の50%、VDG3の83%が白内障であった
・②においてVDG0の眼の0%、VDG1の3%、VDG2の14%、VDG3の30%が網膜剥離であった
上記のことから、犬の硝子体変性のグレードと白内障・網膜剥離の発症リスクが関連していることが窺える。よって、今後、硝子体変性のグレードを低下させる治療法について議論され、白内障や網膜剥離の予防あるいは治療に新たな見解が加わることを期待している。

各症例の追跡期間は、平均で515±256 (81~1196) 日だったとのことです。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36840613/


