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健康な犬の体温を測る4つの方法を比較した研究

投稿者:武井 昭紘

犬の体温を把握したい時、最も一般的に用いられる方法は、直腸温(rectal temperature、RT)の測定である。しかし、ここで悩みが生じる。RTの測定に抵抗する犬が居るのだ。おそらく、肛門から体温計を入れられた時の違和感が嫌なのだろう。では、このRTに代わる、そして犬が嫌がらない体温測定法はあるのだろうか。抵抗する彼らのためにも、また、その様子を見て精神的負担を感じるオーナーや獣医師のためにも、検証をしてみることは重要だと思われる。

 

冒頭のような背景の中、トルコの獣医科大学は、健康な犬95匹以上を対象に、彼らの体温を記録する研究を行った。なお、同研究では、以下に示す4つの部位における体温が測定されている。

◆犬の体温を測定する方法◆
①RT
②歯肉の温度(gingival temperature、GT)
③眼球の温度(ocular temperature、OT)
④中手骨を覆う掌球の温度(metacarpal pad temperature、MPT)

すると、①と比べて②~④の温度差はそれぞれ、平均約0.2℃、約0.8℃、0.5℃であることが判明し、①の数値との誤差が0.5℃以内に収まる確率は、②で約66%、③で約20%、④で約53%となることが分かったという。

 

上記のことから、①に最も近似しているものは②だと言える。よって、今後、GTを測定する安価な体温計が開発されるとともに、獣医師や動物看護師に触られること自体を嫌がる犬の体温を「正確に」測定する方法が検証、議論されていくことに期待している。

②~④の情報は、赤外線を利用した体温測定法によって得られたとのことです。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34890521/


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