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様々な病気になりやすいフレンチ・ブルドッグに勃発した新たな動物福祉上の問題

投稿者:武井 昭紘

王立獣医科大学(Royal Veterinary College、RVC)の研究によると、短頭腫、取り分けフレンチ・ブルドッグは、呼吸器、眼、歯、皮膚、外傷など様々なトラブルを抱えやすいという。また、改めて言うまでもなく、難産にもなりやすい犬種だ。しかし、そうであってもイギリスでは、当該品種に対する人気が根強く、「病気になりやすい」という動物福祉上の問題を解決できないままに、繁殖と販売が盛んに行われている現状になっている。そのような中、最近、フレンチ・ブルドッグは「また一つ」新たな問題を抱え込んでしまったようなのである。

ヘアレス・フレンチ・ブルドッグ。

文字通り、被毛が極端に少ない(あるいは全く無い)フレンチ・ブルドッグ。それが、スコットランドで繁殖・飼育されているというのだ。被毛があったとしても皮膚トラブルを起こしやすいフレンチ・ブルドッグが無毛になった。被毛による保温効果は失われ、皮膚は外的要因に曝される。日焼けや皮膚炎のリスクが上がることは、容易に想像できるだろう。

この品種「改悪」とも言うべき事態に、イギリス獣医師会(BVA)、王立獣医科大学(RVC)、ケネルクラブ、Brachycephalic Working Group (BWG)が次々と懸念を示した。コロナ禍で「おうち時間」が増えることに伴うペットブームが世界的に巻き起こる現代において、ヘアレス・フレンチ・ブルドッグは人気を博してしまうのか。そして、皮膚トラブルで動物病院を訪れる当該品種が増えてしまうのか。今後の動向に注視したい。また、品種「改悪」に対する規制を強化する動きが生れることに期待し、それによって苦しむフレンチ・ブルドッグが1匹でも減ることを願っている。

ヘアレス・フレンチ・ブルドッグは、フレンチ・ブルドッグ、パグ、チャイニーズ・クレステッド・ドッグの交配で作出されたとのことです。

 

参考ページ:

https://mrcvs.co.uk/en/news/21174/Vets-condemn-UK’s-first-hairless-‘French-bulldogs


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