ニュース

椎間板脊椎炎の犬において血清中CRP濃度を測定した研究

投稿者:武井 昭紘

改めて言うまでもないが、C反応性タンパク質(CRP)は、小動物臨床において、犬の体の中で起きている異常(炎症)を認識するための診断マーカーとなっている。故に、同検査項目の価値をより一層高めるために、どの臓器・組織の炎症が、このCRPを上昇させるのか(あるいはCRPの数値に影響を与えないのか)について検証し続けていくことが重要であると言えるのだ。

そのような背景の中、アメリカの動物病院らは、ヒトの椎間板脊椎炎でCRPが上昇することに着目して、当該疾患に罹患した犬の血清中CRP濃度を測定するとともに、彼らの経過を追跡する研究を行った。すると、同濃度の測定は、身体検査所見(発熱)や白血球数よりも感度が高いことが判明したという。また、この濃度は、病変部位の数(単一または多発)、膿胸など膿が貯まる疾患や筋疾患の影響を受けないことが確認されたとのことである。

上記のことから、非特異的ではあるものの、CRPは、犬の椎間板脊椎炎を疑うキッカケを与えてくれるマーカーとして有用だと思われる。よって、今後、大規模な臨床研究が進められて当該疾患でCRPが上昇する確率が算出され、それが臨床現場に還元されていくことに期待している。

本研究では、血清中CRP濃度と細菌培養の結果に関連性は無いことも分かっております。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33319417/


コメントする